カバー写真 (装幀=工藤強勝)

内容一覧

序論 歴史経験はいかに語られるか 桜井厚
01 ファンタジー化する原水爆そして原子力イメージ――ゴジラ映画・特撮映画というテクスト 好井裕明
02 制度としての国籍、生きられた国籍 佐々木てる
03「デカセギ」の十五年――日系性を生きる道 酒井アルベルト
04 在日朝鮮・韓国人とハンセン病元患者の間で――患者社会のなかの差別の表象 青山陽子
05 〈迷い〉のライフストーリー――日系ペルー人の強制収容と戦後の軌跡 仲田周子
06 ライフストーリー的想像力の射程と限界――高史明『生きることの意味 青春篇』を手がかりに 倉石一郎
07 移動経験と被差別アイデンティティの変容――都市皮革業者の生活史 桜井厚
08 一九八○年代の教育問題「管理教育」を聞き取る 塚田守
09 「完全参加と平等」をめぐるストーリー――ある男性の国際障害者年の〈経験〉 土屋葉
10「エイズ予防法」案に反対したレズビアンたち 飯野由里子
11 ある家族の不登校をめぐる物語――不登校児の親の会のモデル・ストーリーとその抑圧性 石川良子
12 書く実践と自己のリテラシー――『ふだんぎ』という空間の成立 小林多寿子


編著者紹介


桜井厚(さくらい あつし)
立教大学社会学部教授。ライフヒストリー/ライフストーリー研究。著書に『インタビューの社会学』(せりか書房)、『境界文化のライフストーリー』(せりか書房)

好井裕明(よしいひろあき)
筑波大学大学院人文社会科学研究科教授。差別の社会学、エスノメソドロジー、映画の社会学。著書に『「あたりまえ」を疑う社会学』(光文社新書)など。
「日常的な差別や排除の解読」と「映画やドキュメンタリーに見られる“啓発する力”の解読」を少しずつ進めていきたい。

佐々木てる(ささき てる)
筑波大学人文社会科学研究科技術職員。
社会学(博士)。主な専門は生活史研究、ネーション・エスニシティ問題、国際社会学。著作『在日コリアンに権利としての日本国籍を』(監修/明石書店)

酒井アルベルト(さかい あるべると)マドリード・コンプルテンセ大学情報学部卒業、静岡大学情報学研究科修士課程終了を経て、現在は千葉大学社会文化科学研究科博士課程在学中。主な関心領域はメディア研究、国際移動、マイノリティ問題。

青山陽子(あおやまようこ)
東京大学大学院医学系研究科健康社会学専攻客員研究員。医療社会学・福祉社会学。精神障害者、ハンセン病元患者、薬害HIV当事者などスティグマをもつ病いと社会との関係について研究。

仲田周子(なかだ しゅうこ)
日本女子大学大学院人間社会研究科博士課程。専攻は社会学。ライフストーリーを通して、日系ペルー人の強制収容経験とアイデンティティとの関係を描きだすことに取り組んでいる。

倉石一郎(くらいしいちろう)
東京外国語大学外国語学部助教授。マイノリティ問題、ナラティヴとライフの社会学。『マイノリティ教育の社会学:同和教育・在日朝鮮人教育研究の視座から』(平成15-17年度文部科学省科学研究費補助金(若手研究B)研究成果物)など。

塚田守(つかだまもる)
椙山女学園大学教授。教育社会学、ライルヒストリー研究、日米比較研究。
著書に『受験体制と教師のライフコース』(多賀出版)、翻訳『私たちの中にある物語』(ミネルヴァ書房)など。

土屋葉(つちや よう)
愛知大学文学部講師。家族社会学。著書に『障害者家族を生きる』(勁草書房)、共著に『セクシュアリティの障害学』(明石書店)。現在、障害をもつ親とその子どもたちの経験を描き出すための聞きとりをすすめている。

飯野由里子(いいの ゆりこ)
博士課程修了後、現在は東京大学先端科学技術研究センターで、視覚障害研究員の支援を行っている。専門は女性学・ジェンダー論。研究テーマは、日本のレズビアン運動で「語られてきたこと」の再検討。

石川良子(いしかわ りょうこ)
東京都立大学大学院社会科学研究科社会学専攻博士課程在籍。「ひきこもり」の当事者が対人関係を取り戻した後、どのようなプロセスを経て社会との接点を得ていくのか明らかにすることを目指している。

小林多寿子(こばやし たずこ)
日本女子大学人間社会学部教授。専攻は社会学、ライフストーリー論。自己の経験と表現の関係を研究テーマとしている。著書に『物語られる「人生」――自分史を書くということ』(学陽書房)。



関連書

インタビューの社会学』(桜井厚著)
『境界文化のライフストーリー』』(桜井厚著)