火の精神分析〔改訳版〕
ガストン・バシュラール 前田耕作訳
ISBN4-7967-0218-0
1999年4月
2500円
四六判上製260頁
火を見つめる人間の魂にいかなる夢想が胚胎するのか。〈科学精神・理性の合理的力学・明晰さ〉と〈自由奔放な想像力・魂の詩学・夢〉が見事に協力して火の根源的イメージを結晶させた記念碑的名著


火の詩学
ガストン・バシュラール
 本間邦雄訳
ISBN4-7967-0164-8
1990年9月
2500円
四六判上製290頁
フェニックス、プロメテウス、エンペドクレス――『火の精神分析』に始まる四元素を基盤とする物質的想像力の探求は、最期にまた死と再生の瞬間を集約する《火》のイマージュに向かった


無意識と精神分析
ジャン=ポール・シャリエ
 岸田秀訳
ISBN4-7967-0034-X
1970年4月
1300円
四六判上製178頁
無意識の発見に始まりフロイトの深層心理学に到る精神分析の歴史をヨーロッパ思想史のなかに位置づけて、精神分析とはいかなるものであるかを分かりやすく説いた絶好の入門書


ラカンと文学批評
パメラ・タイテル
 市村卓彦/荻本芳信訳
ISBN4-7967-0150-8
1987年6月
3200円
四六判上製380頁
有名なポーの『盗まれた手紙』とラカンの関係に始まり、シュールレアリスムとフロイト等文学と精神分析の交差する様を詳細に辿り、文学における無意識の構造を明るみに出す


フロイトかユンクか
エドワード・グローヴァー
 岸田秀訳
ISBN4-7967-0054-4
1971年8月
2500円
四六判上製280頁
現代の精神分析学の二大潮流であるフロイト(正統精神分析)とユング(分析心理学派)を批判的に検討し、両者の基本的相違点を知るうえで欠くことのできない好著


女の謎――フロイトの女性論
サラ・コフマン
 鈴木晶訳
ISBN4-7967-0227-X
2000年7月
2800円
四六判上製360頁
女性の視点からフロイトの著作を精緻に解読し、女性に生涯不安と畏れを抱き続けたフロイトを発見した著者は、彼の精神分析理論を再検討するとともに女性のセクシュアリティの本質に鋭く迫る


クロノス・エロス・タトナス
マリー・ボナパルト
 佐々木孝次訳
ISBN4-7967-0008-0
1968年6月
2000円
四六判上製234頁
フランスで早くからフロイト理論を翻訳・紹介しつつその血肉化に努めた著者が、サド・マゾヒズム、エロティシズム、無意識と時間への考察を通して時間・愛・死という人間存在の究極の秘密に迫る


三熊野幻想――天皇と三島由紀夫
佐々木孝次
ISBN4-7967-0159-1
1989年3月
2000円
四六判上製272頁
三島由紀夫の作品『三熊野詣』の中に〈みかけ〉と〈ふり〉という日本人の典型的な精神構造を読みとるとともに、死さえも形式化しようとする「天皇制」の秘密に迫ったユニークな日本人論


「気」の精神分析
佐々木孝次
ISBN978-4-7967-0301-7
2011年2月
2800円
四六判並製319頁
「気」にまつわる日本語をとりあげ、日本人の自我意識、対人関係、さらには天皇制との深い関わりをフロイトやラカンの精神分析理論を背景に中井正一、和辻哲郎などの鋭い考察を通して日本人の心の深層に迫る more


ラカン『アンコール』解説
佐々木孝次林行秀荒谷大輔小長野航太
ISBN978-4-7967-0325-3
2013年7月
4300円
A5判並上製303頁
ラカンの後期思想の精髄を集約したドキュメント『アンコール』を徹底的に解明する。「知」と「愛」さらに「享楽」を、性別化の論理、四つのディスクールの図表、ボロメオの輪をもとに「語る存在」としての人間世界の深層に迫る more


ラカン「レトゥルディ」読解
佐々木孝次
ISBN978-4-7967-0346-8
2015年10月
5000円
A5判並上製377頁
「レトゥルディ」は、ラカンが『エクリ』以降に執筆したもっとも長い、まとまりのある、唯一の論文である。難解をもってなるテキストの原文を掲げ、平易な日本語に翻訳し、詳しく解説した本書は、ラカンの精神分析の理論と実践の現場におもむき、その生きた息吹に接する必読の案内書である more


フロイト講義 〈死の欲動〉を読む
小林敏明
ISBN978-4-7967-0313-0
2012年6月
2500円
四六判上製263頁
死は欲動するのか? フロイトの奇抜で難解なテクスト『快原理の彼岸』を精読し、死を単なる生の否定、裏返しとする一般常識に立ち向かったフロイトの挑戦の意味を、現代生物学の成果と照らし合わせながら検証する問題の書 more


スピリチュアリティを生きる
樫尾直樹
ISBN4-7967-0243-1
2002年10月
2400円
A5判並製238頁
グローバル化時代に生きる、われわれの〈絆〉のあり方を「スピリチュアリティ」をキーワードに、サッカー、ネット恋愛、教育、若者の死生観、断酒会、見世物など、多様な対象を通して幅広く描き出す

インタビューの社会学――ライフストーリーの聞き方
桜井厚
ISBN4-7967-0237-7
2002年1月
2800円
四六判並製312頁
一個人の主観的な意味やアイデンティティをできるだけすくい取り、インタビュアーとの相互行為を通して、社会や文化の変動を読み解くライフストリーの技法をフィールドワークの実践から解き明かす

ライフストーリー・インタビュー
――質的研究入門
桜井厚
小林多寿子編著
ISBN4-7967-0268-7
2005年12月
2400円
四六判並製288頁
インタビューを社会調査の優れた方法として「作品」をつくり上げてきた経験豊かな著者が、自らのフィールドでの失敗と成功の体験を踏まえ、インタビューをどのように企画し、実行し、解釈し、記録するか分かりやすく解説する絶好の入門書 
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境界文化のライフストーリー
桜井厚
ISBN4-7967-0261-X
2005年1月
2500円
四六判上製408頁
ライフストーリーは自己をコミュニティや全体社会との関連性の中に位置づけるという意味で、過去の経験を歴史化しようとする試みである。生活と差別の間で変動期を生きた人びとの魂にふれる九つの物語 more

過去を忘れない――語り継ぐ経験の社会学
桜井厚・山田富秋・藤井泰
ISBN4-7967-0256-7
2008年12月
2200円
A5判並製246頁
「語り継ぐ」をテーマに、戦後から現在に至る社会問題――戦争・収容所体験、被爆、ハンセン病、アイヌ、部落差別、薬害エイズ、不登校など様々な当事者の「生きられた経験」をいかに次世代に伝えるかを探求する more

ライフストーリーとジェンダー
桜井厚

ISBN4-7967-0250-4
2003年7月
2400円
A5判並製288頁
ライフストーリーからジェンダーを読み解く。顔のあざ、不妊、知的障害、同性愛、DV、嫁盗り、信仰と奉仕、貝剥き、障害者――対話的構築主義の視点から克明に描き出されたジェンダーのゆらぎと変容。複雑多様な生活世界のリアリティに迫る more

戦後世相の経験史
桜井厚

ISBN4-7967-0273-3
2006年5月
2400円
A5判並製264頁
日本が戦後たどってきた社会の大きな変化を人びとの生活経験から生みだされたライフストーリーをもとに解釈し構成した本書は、制度化された支配的文化とは対立や葛藤を引き起こしている切実な問題な扱っており、とりわけ社会の周縁部で偏見や差別にさらされてきた人びとの声に注目しながら、戦後の主流をなしてきた人びとの日常意識のあり方をリフレクシィヴにとらえ返すことをめざしている more


差別の境界をゆく――生活世界のエスノグラフィー
岸 衞桜井厚
ISBN978-4-7967-0317-8
2012年10月
2300円
四六判並製240頁
「これほど長く被差別部落に通い続けたのは、ひとに出会うためにほかならなかった」と考える著者たちが、人びとの生活世界をとおして「差別のまなざしの変化」を記録し、丁寧に読み解いたエスノグラフィーの力作 
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フィールドワークの経験
好井裕明桜井厚

ISBN4-7967-0225-3
2000年5月
2400円
A5判並製248頁
複雑多様なフィールドに、いかに立ち向かい、どう記述したらよいか。フィールドの現場で悪戦苦闘した若手社会学者14人が自らの経験をリアルに語り、理想的なフィールドワークの実践方法を提示する


エスノメソドロジー――社会学的思考の解体
山田富秋/好井裕明/山崎敬一
編訳
ISBN4-7967-0149-4
2004年4月(新装)
2500円
四六判並製360頁
われわれをとりまく日常性の呪縛を脱し、異なった現実へと踏み込んでいく、カスタネダの師ガーフィンケル等によるエスノメソドロジーの代表的論文。『ドン・ファン』の教えがいま雑踏のなかに甦る more


エスノメソドロジーの想像力
山田富秋/好井裕明

ISBN4-7967-0212-1
1998年2月
2500円
A5判並製304頁
気鋭の社会学者13人が、ガーフィンケルに始まるエスノメソドロジー運動の原点に立ち帰り、批判的・実践的な社会理論として厳密に再検討しつつ、現在の様々な社会問題に果敢に挑戦した最新成果


語りが拓く地平――ライフストーリーの新展開
山田富秋・好井裕明

ISBN978-4-7967-0327-7
2013年10月
2500円
A5判並製259頁
ライフストーリー研究の起源と現在――シカゴ学派や中野卓の生活史研究まで遡りながら、人々が語るというオーラリティの行為を相互行為の文脈において捉える対話的構築主義の新たな可能性を探究する more


実践のフィールドワーク
好井裕明/山田富秋
ISBN4-7967-0239-3
2002年5月
2400円
A5判並製256頁
ハンセン病、在日、ゲイ、レスビアン、精神障害、部落など様々なフィールドワークの現場で差別の現実を見据え、差別という出来事を日常生活の中で積極的に活用する実践的方法を提示する。


ゴジラ・モスラ・原水爆――特撮映画の社会学
好井裕明

ISBN4-7967-0280-5
2007年11月
2300円
四六判並製236頁
ゴジラに始まる数多くの特撮怪獣映画や空想科学映画を幼年期から見続けた著者は、起源にあった原水爆イメージが徐々にファンタジー化していく軌跡を克明に辿り、特撮映画という絵空事のリアルな体験を描き出す more


日常性批判――シュッツ・ガーフィンケル・フーコー
山田富秋

ISBN4-7967-0226-1
2000年6月
2500円
四六判上製236頁
シュッツからガーフィンケルへ、さらにフーコーを重ね合わせて日常性の呪縛に対する抵抗点を探る。常識のモノローグの支配から脱出し、他者との対話可能な地点へ、エスノの新しい理論的実践


フィールドワークのアポリア――エスノメソドロジーとライフストーリー
山田富秋

ISBN978-4-7967-0303-1
2011年3月
2800円
四六判並製349頁
薬害HIV感染被害問題の調査の現場で立ちすくみ、フィールドワークのアポリアを通り抜けた著者が、強いられた自己変容のプロセスを振り返って、エスノメソドロジーとライフストーリーとの身体論的な架橋を試みる more


アクティヴ・インタビュー
――相互行為としての社会調査
ジェイムズ・ホルスタインジェイバー・グブリアム
 
山田富秋/兼子一/倉石一郎/矢原隆行
ISBN4-7967-0258-X
2004年10月
2000円
四六判並製216頁
インタビューはこれまでインタビュアーだけに焦点がおかれ、回答者から信頼性と妥当性をもった情報を引き出すことだけが問題にされてきた。本書は回答者自身もアクティヴな相互行為に参加して「ナラティヴ=物語」の協同制作者であることを提示する。社会調査に最適な入門書
 more

入門エスノメソドロジー
――私たちはみな実践的社会学者である

アラン・クロン
 山田富秋/水川喜文
ISBN4-7967-0200-8
1996年9月
2300円
四六変型判上製218頁
社会学者の仕事は、社会状況の解読である、私たちも日常の会話や出来事をただちに理解し、それを互いに伝えあっている。このような私たちの仕事を解明するのがエスノメソドロジーである


病院でつくられる死――「死」と「死につつあること」の社会学
デヴィッド・サドナウ
 岩田啓靖/山田富秋/志村哲郎
ISBN4-7967-0170-2
1992年7月
2800円
四六判上製314頁
本書は病院のスタッフから見た「死」を詳細なエスノグラフィーによって再現した社会学的試みである。毎日仕事場で「死」と出会いごく普通のこととして組織的に処理していく病院の日常を鋭く描き出す


スティグマの社会学
――烙印を押されたアイデンティティ
〔改訂版〕
アーヴィング・ゴッフマン 石黒毅
ISBN4-7967-0043-9
2001年4月
2000円
四六判上製312頁
精神的・肉体的にハンディを負うスティグマを持つ人々は日常生活の中で二重三重の対応を迫られる。多くの事例をあげ彼らの果敢な戦略を分析し、その社会的アイデンティティの構築過程を解明する more


アーヴィング・ゴッフマン
イーヴ・ヴァンカン
 石黒毅
ISBN4-7967-0221-0
2500円
四六判上製244頁
「ゴッフマンの著作は自伝である」という大胆な仮説のもとに著作を精緻に解読し、数多くの師友に会い、ゴッフマンの学問的ハビトゥスの形成過程を鮮やかに解明した最良の入門書


メディア・スタディーズ
吉見俊哉
ISBN4-7967-0224-5
2000年4月
2500円
A5判並製310頁
メディアの氾濫と研究の貧困に向けてカルチュラル・スタディーズの実り多い研究成果を紹介し横断的な知としてのメディア論を独自に構想することでマクルーハン以後のメディア論の核心に迫る

メディア文化の権力作用

伊藤守
ISBN4-7967-0240-7
2002年6月
2400円
A5判並製256頁
「プロジェクトX」「スポーツ・ドキュメンタリー」「ワイドショー」「沖縄の表象」「内なる他者OSAKA」など、主にテレビ番組における映像と語りに潜むメディアの権力作用を、気鋭の社会学者が批判的に解読した刺激的な論文集


文化の実践、文化の研究
――増殖するカルチュラル・スタディーズ
伊藤守
ISBN4-7967-0255-5
2004年5月
2400円
A5判並製248頁
都市の記憶と再編の政治学、政治的身体と権力、ハイブリッド・カルチャー、メディア・リアリティのアルケオロジーなどをテーマに現代文化=政治のアクチュアルな問題に果敢に取り組む、若干研究者15人の爆発的な成果。 more


情動の権力
――メディアと共振する身体
伊藤守
ISBN978-4-7967-0323-9
20134年5月
2500円
四六判上製282頁
カルチュラル・ターンからアフェクティブ・ターンへ――〈運動〉と〈情動〉に焦点化しながらメディアと身体の関係を考察する。メディア研究の新たな地平を切り開くポスト・カルチュラル・スタディーズのメディア理論 more


なぜメディア研究か
――経験・テクスト・他者

ロジャー・シルバーストーン 吉見俊哉/伊藤守/土橋臣吾
ISBN4-7967-0248-2
2003年4月
2800円
四六判上製352頁
インターネット、携帯電話、テレビなど、われわれはメディアを日常どのように経験しているのか。メディアをめぐる知や教育の現状に真正面から介入し、メディアを学ぶ根本的な意味を鋭く問いかける新しい、メディア・スタディーズ宣言!
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メディア・プラクティス
――媒体を創って世界を変える

水越伸
・吉見俊哉

ISBN4-7967-0251-2
2003年10月
2500円
A5判並製288頁
激変するメディア環境にどう対応するのか、メディア実践の現場における成功と失敗の具体例に学びながら情報の受け手から能動的な送り手への変貌を促す戦略を提示する
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テレビはどう見られてきたのか
――テレビ・オーディエンスのいる風景

小林直毅毛利嘉孝

ISBN4-7967-0252-0
2003年11月
2500円
A5判並製244頁
テレビが登場して半世紀。テレビは、わたしたちの生活の重要な一部となった。しかしそのことが同時にテレビについてあらためて考えることをわたしたちに忘れさせてしまった。本書は「テレビ五〇年」を機にテレビの自明性を解体し、テレビとオーディエンスの関係を再考する試みである
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アフター・テレビジョン・スタディーズ
伊藤守・毛利嘉孝

ISBN978-4-7967-0331-4
2014年4月
3200円
A5判並製331頁
ソーシャルメディアの登場以降、劇的に変化したメディア環境を考えるための理論的アプローチ。ソフトウェア、アーカイブ研究、デジタルメディアと民主主義、情動と権力等、メディア文化理論の最新の成果 
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日式韓流
――『冬のソナタ』と日韓大衆文化の現在

毛利嘉孝

ISBN4-7967-0259-8
2004年11月
2500円
四六判並製306頁
『冬のソナタ』をきっかけとした「韓流」ブーム。開放が進む韓国の日本大衆文化。日本と韓国をとりまくメディア環境の激変と文化の変容をどう考えればよいのか? 国境横断的な文化研究=実践の大胆な試み
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増補 ポピュラー音楽と資本主義
毛利嘉孝

ISBN978-4-7967-0309-3
2012年1月(初版:2007年7月)
2500円
四六判並製285頁
ポピュラー音楽は資本主義の単なる産物なのか? マルクスやアドルノの古典や文化社会学の成果をもとにポピュラー音楽と資本主義のスリリングな関係を解明する。デジタル化による最近の音楽シーンの変容を描いた増補版 
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沖縄に立ちすくむ――大学を越えて深化する知
岩淵功一多田治田仲康博

ISBN4-7967-0254-7
2004年3月
2300円
A5判並製205頁
「ちゅらさん」「ナビィの恋」「モンゴル800」など沖縄を表象するポピュラーカルチャーを取り上げ、「メディアで消費される沖縄」をテーマに催された〈カルチュラル・タイフーン〉の場で、学部生・院生・教員がともに立ちすくんだのは、「誰が沖縄を語るのか」という発話のポジションヘの問いだった。教育/研究、研究/表現の壁を越え、制度化された〈知〉を解き放つ全く新しい試み!
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風景の裂け目――沖縄、占領の今
田仲康博
ISBN978-4-7967-0295-9
2010年4月
2400円
四六判上製301頁
フェンスに囲まれた沖縄の街に生まれ育ちアメリカで学んだ著者が、占領時代を経て祖国復帰から現在に至る戦後沖縄社会の風景を、自らの身体的経験と記憶をもとに〈文化=政治〉の視点から鮮烈に描き出す
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占領者のまなざし――沖縄/日本/米国の戦後
田仲康博
ISBN978-4-7967-0328-4
2013年12月
2400円
A5判並製233頁
米軍占領が日米の合作によるものであったことは、今では明白である。その本質に迫るために、本書は〈まなざし〉をキーワードにして、冷戦の矛盾を一身に引き受けることになった占領下の沖縄の社会や文化に新しい光を当てる。
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時代を聞く――沖縄・水俣・四日市・新潟・福島
池田理知子・田仲康博
ISBN978-4-7967-0314-7
2012年7月
2300円
四六判並製264頁
国家の安全や経済発展の名の下に命や生活が犠牲にされてきた地域は、福島以前にもあった。それぞれの現場での異議申し立ての声に耳を傾け、「3・11」後の世界を生き抜くための「日常」からの粘り強い闘いを提唱する
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意味への抗い
――メディエーションの文化政治学

北田暁大
ISBN4-7967-0256-3
2004年6月
2500円
四六判上製280頁
マクルーハン、ベンヤミン、キットラー、ルーマンの再評価から「方法としてのメディア論」を模索するとともに、戦前期の日本映画からJポップの歌詞にいたる具体例を通してメディアの不透明な「媒介作用」の実相に迫る
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カルチュラル・ポリティクス1960/70
北田暁大・野上元水溜真由美
ISBN4-7967-0269-5
2005年12月
2500円
A5判並製276頁
戦後日本の思想史・文化史・生活史を空前の政治的季節である〈1960/70〉に照準して解読する――住むこと・ウーマンリブ・学生運動・あさま山荘・キリスト教・マンガ・現代思想・大阪万博・沖縄復帰・水俣病――「戦後」から「消費社会」への転換期の過酷な状況が生み出した時代の風景を「〈60/70〉を知らない子どもたち」があざやかに描き直す
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オリンピック・スタディーズ
――複数の経験・複数の政治
清水諭
ISBN4-7967-0257-1
2004年7月
2500円
A5判並製274頁
古代ギリシアヘの憧憬から生み出されたオリンピックは、人種やジェンダー、ナショナリティの構築、資本主義といった「政治的なもの」と関わり続けながら発展し、いまや(そしてつねに/すでに)危機的状況に陥っている more


身体化される知――パフォーマンス研究
高橋雄一郎
ISBN4-7967-0262-8
2005年4月
2300円
四六判上製212頁
身体芸術からミュージアムの展示、オリンピックに到る文化的な意味を産出するあらゆるパフォーマンスを対象に据え、社会との終わりなき対話を重ね、圧倒的な支配文化への介入を企てる行動的な知=パフォーマンス理論の紹介と実践
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電磁波は〈無害〉なのか――ケータイ化社会の言語政治学
菊池久一
ISBN4-7967-0265-2
2005年7月
2400円
四六判並製225頁
不可視の電磁波に覆いつくされ〈電磁波帝国〉化する私たちの生活空間。電磁波防護指針の合法性を根拠とする電磁波無害言説に抵抗すべく、アレント、ネグリ、コーネルに拠り新たな〈構成的権力〉の構築を模索する
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電子メディアを飼いならす
――
異文化を橋渡すフィールド研究の視座
飯田卓原和章
ISBN4-7967-0266-0
2005年9月
2500円
A5判並製280頁
古典的なドキュメンタリーや民族誌にひそむ虚構性に気づいたフィールド研究者たちは、氾濫する活字と、視聴者におもねる映像などによって、ますます現実と虚構の境界が崩壊しつつあるこの世界にあって、最低限のリアリティを取り戻そうと必死に困難な探求を続けている
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路上のエスノグラフィ
――
ちんどん屋からグラフィティまで
吉見俊哉北田暁大
ISBN978-4-7967-0277-5
2007年4月
2300円
四六判並製288頁
路上に生きる大道芸人、ちんどん屋、サウンド・デモ、グラフィティ・ライター。公共空間としての路上に対する管理と規制に抗う様々なパフォーマンスの輝きを再発見するユニークなフィールドワーク
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テレビジョン・クライシス
――
視聴率・デジタル化・公共圏
水島久光
ISBN978-4-7967-0282-9
2008年5月
2000円
四六判並製290頁
次々に起こるテレビを巡る事件、マスメディアの衰退を裏づける数々の調査結果。情報環境をリ・デザインする発想からこれらを読みなおした著者が、我々の手にメディアを取り戻すために提案する実践的な再生のシナリオ
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トヨティズムを生きる
――
名古屋発カルチュラル・スタディーズ
鶴本花織西山哲郎松宮朝
ISBN978-4-7967-0284-3
2008年9月
2000円
A5判並製204頁
「カイゼン」「ジャスト・イン・タイム」で世界を席巻する「トヨティズム」とはなにか。愛知県民の生活を編成・支配してきたトヨタ生産方式の実態を文化研究のフィールドから解明し、抵抗・共存の途を提示する。
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彼女たちの『Sex and the City』
――
海外ドラマ視聴のエスノグラフィ
河津孝宏

ISBN978-4-7967-0289-8
2009年5月
2300円
四六判並製275頁
多くの女性たちから絶大な支持を受け、映画版も制作された海外ドラマ『Sex and the City』。日本においてこの作品に深くのめりこんだ女性たちに焦点を当て、彼女たちの視聴経験と生活世界に迫るエスノグラフィ。
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フラット・カルチャー――現代日本の社会学
遠藤知巳

ISBN978-4-7967-0298-0
2010年10月
2800円
A5判並製419頁
社会全体を俯瞰する手軽な説明原理が蒸発した現代では、相互に浅く到達できる多様な営みが至るところで開かれる。「カフェ」「東京」「自動車」「ファミレス」「ライトノベル」「教育産業」「家族イメージ」「コンプライアンス」「ネット言論」「社会学」など41の文化形象を追いながら、フラットな時代の地平を問う。
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カルチュラル・スタディーズで読み解くアジア
岩崎稔陳光興・吉見俊哉

ISBN978-4-7967-0306-2
2011年7月
3000円
A5判並製317頁
沸騰するアジアにおいて、文化研究は何をめがけているのか。カルチュラル・タイフーンとインターアジア・カルチュラル・スタディーズの熱いコラボから生まれた理論・文化実践・政治批判の最前線を描き出す白熱の論集。
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〈広告制作者〉の歴史社会学
――
近代日本における個人と組織をめぐる揺らぎ
加島 卓

ISBN978-4-7967-0330-7
2014年2月
6000円
A5判上製493頁
芸術家でも企業人でもない〈広告制作者〉。その曖昧な職業理念の歴史を濱田増治、今泉武治、亀倉雄策、横尾忠則らを例にして精緻に分析。いかにして広告制作が専門的な知識や職業になったのかを探るメディアの社会学。
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耳を傾ける技術
レス・バック
 有元健
ISBN978-4-7967-0334-5
3200円
四六判上製377頁
グローバル化する世界の中で聞きとられずに消えていく様々な声。都市社会学、人種論、民族誌の視点から著者はロンドンにおける多文化 状況を鋭く分析し、「耳を傾ける技術としての社会学」を提唱する(解説/小笠原博毅)。more


メディアの臨界
――
紙と電子のはざまで
粉川哲夫

ISBN978-4-7967-0335-2
2014年7月
2800円
四六判上製277頁
電子メディアの急速な浸透のなかで、紙の本を取り囲む環境はがらりと変わった。いまや紙の本の終焉さえ一部で囁かれているほどだ。紙か、電子か――この不毛な二者択一に陥らず、本もネットも臨界状態にある現在のメディアの可能性を新たな視点から問い直す。メディア・テクノロジーの動向を鋭く予見し、論じてきた著者の最新論集。
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火の精神分析〔改訳版〕
ガストン・バシュラール 前田耕作訳
ISBN4-7967-0218-0
1999年4月
2500円
四六判上製260頁
火を見つめる人間の魂にいかなる夢想が胚胎するのか。〈科学精神・理性の合理的力学・明晰さ〉と〈自由奔放な想像力・魂の詩学・夢〉が見事に協力して火の根源的イメージを結晶させた記念碑的名著


火の詩学
ガストン・バシュラール
 本間邦雄訳
ISBN4-7967-0164-8
1990年9月
2500円
四六判上製290頁
フェニックス、プロメテウス、エンペドクレス――『火の精神分析』に始まる四元素を基盤とする物質的想像力の探求は、最期にまた死と再生の瞬間を集約する《火》のイマージュに向かった


無意識と精神分析
ジャン=ポール・シャリエ
 岸田秀訳
ISBN4-7967-0034-X
1970年4月
1300円
四六判上製178頁
無意識の発見に始まりフロイトの深層心理学に到る精神分析の歴史をヨーロッパ思想史のなかに位置づけて、精神分析とはいかなるものであるかを分かりやすく説いた絶好の入門書


ラカンと文学批評
パメラ・タイテル
 市村卓彦/荻本芳信訳
ISBN4-7967-0150-8
1987年6月
3200円
四六判上製380頁
有名なポーの『盗まれた手紙』とラカンの関係に始まり、シュールレアリスムとフロイト等文学と精神分析の交差する様を詳細に辿り、文学における無意識の構造を明るみに出す


フロイトかユンクか
エドワード・グローヴァー
 岸田秀訳
ISBN4-7967-0054-4
1971年8月
2500円
四六判上製280頁
現代の精神分析学の二大潮流であるフロイト(正統精神分析)とユング(分析心理学派)を批判的に検討し、両者の基本的相違点を知るうえで欠くことのできない好著


女の謎――フロイトの女性論
サラ・コフマン
 鈴木晶訳
ISBN4-7967-0227-X
2000年7月
2800円
四六判上製360頁
女性の視点からフロイトの著作を精緻に解読し、女性に生涯不安と畏れを抱き続けたフロイトを発見した著者は、彼の精神分析理論を再検討するとともに女性のセクシュアリティの本質に鋭く迫る


クロノス・エロス・タトナス
マリー・ボナパルト
 佐々木孝次訳
ISBN4-7967-0008-0
1968年6月
2000円
四六判上製234頁
フランスで早くからフロイト理論を翻訳・紹介しつつその血肉化に努めた著者が、サド・マゾヒズム、エロティシズム、無意識と時間への考察を通して時間・愛・死という人間存在の究極の秘密に迫る


三熊野幻想――天皇と三島由紀夫
佐々木孝次
ISBN4-7967-0159-1
1989年3月
2000円
四六判上製272頁
三島由紀夫の作品『三熊野詣』の中に〈みかけ〉と〈ふり〉という日本人の典型的な精神構造を読みとるとともに、死さえも形式化しようとする「天皇制」の秘密に迫ったユニークな日本人論


「気」の精神分析
佐々木孝次
ISBN978-4-7967-0301-7
2011年2月
2800円
四六判並製319頁
「気」にまつわる日本語をとりあげ、日本人の自我意識、対人関係、さらには天皇制との深い関わりをフロイトやラカンの精神分析理論を背景に中井正一、和辻哲郎などの鋭い考察を通して日本人の心の深層に迫る more


ラカン『アンコール』解説
佐々木孝次林行秀荒谷大輔小長野航太
ISBN978-4-7967-0325-3
2013年7月
4300円
A5判並上製303頁
ラカンの後期思想の精髄を集約したドキュメント『アンコール』を徹底的に解明する。「知」と「愛」さらに「享楽」を、性別化の論理、四つのディスクールの図表、ボロメオの輪をもとに「語る存在」としての人間世界の深層に迫る more


フロイト講義 〈死の欲動〉を読む
小林敏明
ISBN978-4-7967-0313-0
2012年6月
2500円
四六判上製263頁
死は欲動するのか? フロイトの奇抜で難解なテクスト『快原理の彼岸』を精読し、死を単なる生の否定、裏返しとする一般常識に立ち向かったフロイトの挑戦の意味を、現代生物学の成果と照らし合わせながら検証する問題の書 more


スピリチュアリティを生きる
樫尾直樹
ISBN4-7967-0243-1
2002年10月
2400円
A5判並製238頁
グローバル化時代に生きる、われわれの〈絆〉のあり方を「スピリチュアリティ」をキーワードに、サッカー、ネット恋愛、教育、若者の死生観、断酒会、見世物など、多様な対象を通して幅広く描き出す

インタビューの社会学――ライフストーリーの聞き方
桜井厚
ISBN4-7967-0237-7
2002年1月
2800円
四六判並製312頁
一個人の主観的な意味やアイデンティティをできるだけすくい取り、インタビュアーとの相互行為を通して、社会や文化の変動を読み解くライフストリーの技法をフィールドワークの実践から解き明かす

ライフストーリー・インタビュー
――質的研究入門
桜井厚
小林多寿子編著
ISBN4-7967-0268-7
2005年12月
2400円
四六判並製288頁
インタビューを社会調査の優れた方法として「作品」をつくり上げてきた経験豊かな著者が、自らのフィールドでの失敗と成功の体験を踏まえ、インタビューをどのように企画し、実行し、解釈し、記録するか分かりやすく解説する絶好の入門書 
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境界文化のライフストーリー
桜井厚
ISBN4-7967-0261-X
2005年1月
2500円
四六判上製408頁
ライフストーリーは自己をコミュニティや全体社会との関連性の中に位置づけるという意味で、過去の経験を歴史化しようとする試みである。生活と差別の間で変動期を生きた人びとの魂にふれる九つの物語 more

過去を忘れない――語り継ぐ経験の社会学
桜井厚・山田富秋・藤井泰
ISBN4-7967-0256-7
2008年12月
2200円
A5判並製246頁
「語り継ぐ」をテーマに、戦後から現在に至る社会問題――戦争・収容所体験、被爆、ハンセン病、アイヌ、部落差別、薬害エイズ、不登校など様々な当事者の「生きられた経験」をいかに次世代に伝えるかを探求する more

ライフストーリーとジェンダー
桜井厚

ISBN4-7967-0250-4
2003年7月
2400円
A5判並製288頁
ライフストーリーからジェンダーを読み解く。顔のあざ、不妊、知的障害、同性愛、DV、嫁盗り、信仰と奉仕、貝剥き、障害者――対話的構築主義の視点から克明に描き出されたジェンダーのゆらぎと変容。複雑多様な生活世界のリアリティに迫る more

戦後世相の経験史
桜井厚

ISBN4-7967-0273-3
2006年5月
2400円
A5判並製264頁
日本が戦後たどってきた社会の大きな変化を人びとの生活経験から生みだされたライフストーリーをもとに解釈し構成した本書は、制度化された支配的文化とは対立や葛藤を引き起こしている切実な問題な扱っており、とりわけ社会の周縁部で偏見や差別にさらされてきた人びとの声に注目しながら、戦後の主流をなしてきた人びとの日常意識のあり方をリフレクシィヴにとらえ返すことをめざしている more


差別の境界をゆく――生活世界のエスノグラフィー
岸 衞桜井厚
ISBN978-4-7967-0317-8
2012年10月
2300円
四六判並製240頁
「これほど長く被差別部落に通い続けたのは、ひとに出会うためにほかならなかった」と考える著者たちが、人びとの生活世界をとおして「差別のまなざしの変化」を記録し、丁寧に読み解いたエスノグラフィーの力作 
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フィールドワークの経験
好井裕明桜井厚

ISBN4-7967-0225-3
2000年5月
2400円
A5判並製248頁
複雑多様なフィールドに、いかに立ち向かい、どう記述したらよいか。フィールドの現場で悪戦苦闘した若手社会学者14人が自らの経験をリアルに語り、理想的なフィールドワークの実践方法を提示する


エスノメソドロジー――社会学的思考の解体
山田富秋/好井裕明/山崎敬一
編訳
ISBN4-7967-0149-4
2004年4月(新装)
2500円
四六判並製360頁
われわれをとりまく日常性の呪縛を脱し、異なった現実へと踏み込んでいく、カスタネダの師ガーフィンケル等によるエスノメソドロジーの代表的論文。『ドン・ファン』の教えがいま雑踏のなかに甦る more


エスノメソドロジーの想像力
山田富秋/好井裕明

ISBN4-7967-0212-1
1998年2月
2500円
A5判並製304頁
気鋭の社会学者13人が、ガーフィンケルに始まるエスノメソドロジー運動の原点に立ち帰り、批判的・実践的な社会理論として厳密に再検討しつつ、現在の様々な社会問題に果敢に挑戦した最新成果


語りが拓く地平――ライフストーリーの新展開
山田富秋・好井裕明

ISBN978-4-7967-0327-7
2013年10月
2500円
A5判並製259頁
ライフストーリー研究の起源と現在――シカゴ学派や中野卓の生活史研究まで遡りながら、人々が語るというオーラリティの行為を相互行為の文脈において捉える対話的構築主義の新たな可能性を探究する more


実践のフィールドワーク
好井裕明/山田富秋
ISBN4-7967-0239-3
2002年5月
2400円
A5判並製256頁
ハンセン病、在日、ゲイ、レスビアン、精神障害、部落など様々なフィールドワークの現場で差別の現実を見据え、差別という出来事を日常生活の中で積極的に活用する実践的方法を提示する。


ゴジラ・モスラ・原水爆――特撮映画の社会学
好井裕明

ISBN4-7967-0280-5
2007年11月
2300円
四六判並製236頁
ゴジラに始まる数多くの特撮怪獣映画や空想科学映画を幼年期から見続けた著者は、起源にあった原水爆イメージが徐々にファンタジー化していく軌跡を克明に辿り、特撮映画という絵空事のリアルな体験を描き出す more


日常性批判――シュッツ・ガーフィンケル・フーコー
山田富秋

ISBN4-7967-0226-1
2000年6月
2500円
四六判上製236頁
シュッツからガーフィンケルへ、さらにフーコーを重ね合わせて日常性の呪縛に対する抵抗点を探る。常識のモノローグの支配から脱出し、他者との対話可能な地点へ、エスノの新しい理論的実践


フィールドワークのアポリア――エスノメソドロジーとライフストーリー
山田富秋

ISBN978-4-7967-0303-1
2011年3月
2800円
四六判並製349頁
薬害HIV感染被害問題の調査の現場で立ちすくみ、フィールドワークのアポリアを通り抜けた著者が、強いられた自己変容のプロセスを振り返って、エスノメソドロジーとライフストーリーとの身体論的な架橋を試みる more


アクティヴ・インタビュー
――相互行為としての社会調査
ジェイムズ・ホルスタインジェイバー・グブリアム
 
山田富秋/兼子一/倉石一郎/矢原隆行
ISBN4-7967-0258-X
2004年10月
2000円
四六判並製216頁
インタビューはこれまでインタビュアーだけに焦点がおかれ、回答者から信頼性と妥当性をもった情報を引き出すことだけが問題にされてきた。本書は回答者自身もアクティヴな相互行為に参加して「ナラティヴ=物語」の協同制作者であることを提示する。社会調査に最適な入門書 more


入門エスノメソドロジー
――私たちはみな実践的社会学者である

アラン・クロン
 山田富秋/水川喜文
ISBN4-7967-0200-8
1996年9月
2300円
四六変型判上製218頁
社会学者の仕事は、社会状況の解読である、私たちも日常の会話や出来事をただちに理解し、それを互いに伝えあっている。このような私たちの仕事を解明するのがエスノメソドロジーである


病院でつくられる死――「死」と「死につつあること」の社会学
デヴィッド・サドナウ
 岩田啓靖/山田富秋/志村哲郎
ISBN4-7967-0170-2
1992年7月
2800円
四六判上製314頁
本書は病院のスタッフから見た「死」を詳細なエスノグラフィーによって再現した社会学的試みである。毎日仕事場で「死」と出会いごく普通のこととして組織的に処理していく病院の日常を鋭く描き出す


スティグマの社会学
――烙印を押されたアイデンティティ
〔改訂版〕
アーヴィング・ゴッフマン 石黒毅
ISBN4-7967-0043-9
2001年4月
2000円
四六判上製312頁
精神的・肉体的にハンディを負うスティグマを持つ人々は日常生活の中で二重三重の対応を迫られる。多くの事例をあげ彼らの果敢な戦略を分析し、その社会的アイデンティティの構築過程を解明する more


アーヴィング・ゴッフマン
イーヴ・ヴァンカン
 石黒毅
ISBN4-7967-0221-0
2500円
四六判上製244頁
「ゴッフマンの著作は自伝である」という大胆な仮説のもとに著作を精緻に解読し、数多くの師友に会い、ゴッフマンの学問的ハビトゥスの形成過程を鮮やかに解明した最良の入門書


メディア・スタディーズ
吉見俊哉
ISBN4-7967-0224-5
2000年4月
2500円
A5判並製310頁
メディアの氾濫と研究の貧困に向けてカルチュラル・スタディーズの実り多い研究成果を紹介し横断的な知としてのメディア論を独自に構想することでマクルーハン以後のメディア論の核心に迫る

メディア文化の権力作用

伊藤守
ISBN4-7967-0240-7
2002年6月
2400円
A5判並製256頁
「プロジェクトX」「スポーツ・ドキュメンタリー」「ワイドショー」「沖縄の表象」「内なる他者OSAKA」など、主にテレビ番組における映像と語りに潜むメディアの権力作用を、気鋭の社会学者が批判的に解読した刺激的な論文集


文化の実践、文化の研究
――増殖するカルチュラル・スタディーズ
伊藤守

ISBN4-7967-0255-5
2004年5月
2400円
A5判並製248頁
都市の記憶と再編の政治学、政治的身体と権力、ハイブリッド・カルチャー、メディア・リアリティのアルケオロジーなどをテーマに現代文化=政治のアクチュアルな問題に果敢に取り組む、若干研究者15人の爆発的な成果。 more


情動の権力
――メディアと共振する身体
伊藤守

ISBN978-4-7967-0323-9
20134年5月
2500円
四六判上製282頁
カルチュラル・ターンからアフェクティブ・ターンへ――〈運動〉と〈情動〉に焦点化しながらメディアと身体の関係を考察する。メディア研究の新たな地平を切り開くポスト・カルチュラル・スタディーズのメディア理論 more


なぜメディア研究か
――経験・テクスト・他者

ロジャー・シルバーストーン 吉見俊哉/伊藤守/土橋臣吾
ISBN4-7967-0248-2
2003年4月
2800円
四六判上製352頁
インターネット、携帯電話、テレビなど、われわれはメディアを日常どのように経験しているのか。メディアをめぐる知や教育の現状に真正面から介入し、メディアを学ぶ根本的な意味を鋭く問いかける新しい、メディア・スタディーズ宣言!
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メディア・プラクティス
――媒体を創って世界を変える

水越伸
・吉見俊哉

ISBN4-7967-0251-2
2003年10月
2500円
A5判並製288頁
激変するメディア環境にどう対応するのか、メディア実践の現場における成功と失敗の具体例に学びながら情報の受け手から能動的な送り手への変貌を促す戦略を提示する
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テレビはどう見られてきたのか
――テレビ・オーディエンスのいる風景

小林直毅毛利嘉孝

ISBN4-7967-0252-0
2003年11月
2500円
A5判並製244頁
テレビが登場して半世紀。テレビは、わたしたちの生活の重要な一部となった。しかしそのことが同時にテレビについてあらためて考えることをわたしたちに忘れさせてしまった。本書は「テレビ五〇年」を機にテレビの自明性を解体し、テレビとオーディエンスの関係を再考する試みである
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アフター・テレビジョン・スタディーズ
伊藤守・毛利嘉孝

ISBN978-4-7967-0331-4
2014年4月
3200円
A5判並製331頁
ソーシャルメディアの登場以降、劇的に変化したメディア環境を考えるための理論的アプローチ。ソフトウェア、アーカイブ研究、デジタルメディアと民主主義、情動と権力等、メディア文化理論の最新の成果 
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日式韓流
――『冬のソナタ』と日韓大衆文化の現在

毛利嘉孝

ISBN4-7967-0259-8
2004年11月
2500円
四六判並製306頁
『冬のソナタ』をきっかけとした「韓流」ブーム。開放が進む韓国の日本大衆文化。日本と韓国をとりまくメディア環境の激変と文化の変容をどう考えればよいのか? 国境横断的な文化研究=実践の大胆な試み
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増補 ポピュラー音楽と資本主義
毛利嘉孝

ISBN978-4-7967-0309-3
2012年1月(初版:2007年7月)
2500円
四六判並製285頁
ポピュラー音楽は資本主義の単なる産物なのか? マルクスやアドルノの古典や文化社会学の成果をもとにポピュラー音楽と資本主義のスリリングな関係を解明する。デジタル化による最近の音楽シーンの変容を描いた増補版 
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沖縄に立ちすくむ――大学を越えて深化する知
岩淵功一多田治田仲康博

ISBN4-7967-0254-7
2004年3月
2300円
A5判並製205頁
「ちゅらさん」「ナビィの恋」「モンゴル800」など沖縄を表象するポピュラーカルチャーを取り上げ、「メディアで消費される沖縄」をテーマに催された〈カルチュラル・タイフーン〉の場で、学部生・院生・教員がともに立ちすくんだのは、「誰が沖縄を語るのか」という発話のポジションヘの問いだった。教育/研究、研究/表現の壁を越え、制度化された〈知〉を解き放つ全く新しい試み!
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風景の裂け目――沖縄、占領の今
田仲康博
ISBN978-4-7967-0295-9
2010年4月
2400円
四六判上製301頁
フェンスに囲まれた沖縄の街に生まれ育ちアメリカで学んだ著者が、占領時代を経て祖国復帰から現在に至る戦後沖縄社会の風景を、自らの身体的経験と記憶をもとに〈文化=政治〉の視点から鮮烈に描き出す
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占領者のまなざし――沖縄/日本/米国の戦後
田仲康博
ISBN978-4-7967-0328-4
2013年12月
2400円
A5判並製233頁
米軍占領が日米の合作によるものであったことは、今では明白である。その本質に迫るために、本書は〈まなざし〉をキーワードにして、冷戦の矛盾を一身に引き受けることになった占領下の沖縄の社会や文化に新しい光を当てる。
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時代を聞く――沖縄・水俣・四日市・新潟・福島
池田理知子・田仲康博
ISBN978-4-7967-0314-7
2012年7月
2300円
四六判並製264頁
国家の安全や経済発展の名の下に命や生活が犠牲にされてきた地域は、福島以前にもあった。それぞれの現場での異議申し立ての声に耳を傾け、「3・11」後の世界を生き抜くための「日常」からの粘り強い闘いを提唱する
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意味への抗い
――メディエーションの文化政治学

北田暁大
ISBN4-7967-0256-3
2004年6月
2500円
四六判上製280頁
マクルーハン、ベンヤミン、キットラー、ルーマンの再評価から「方法としてのメディア論」を模索するとともに、戦前期の日本映画からJポップの歌詞にいたる具体例を通してメディアの不透明な「媒介作用」の実相に迫る
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カルチュラル・ポリティクス1960/70
北田暁大・野上元水溜真由美
ISBN4-7967-0269-5
2005年12月
2500円
A5判並製276頁
戦後日本の思想史・文化史・生活史を空前の政治的季節である〈1960/70〉に照準して解読する――住むこと・ウーマンリブ・学生運動・あさま山荘・キリスト教・マンガ・現代思想・大阪万博・沖縄復帰・水俣病――「戦後」から「消費社会」への転換期の過酷な状況が生み出した時代の風景を「〈60/70〉を知らない子どもたち」があざやかに描き直す
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オリンピック・スタディーズ
――複数の経験・複数の政治
清水諭
ISBN4-7967-0257-1
2004年7月
2500円
A5判並製274頁
古代ギリシアヘの憧憬から生み出されたオリンピックは、人種やジェンダー、ナショナリティの構築、資本主義といった「政治的なもの」と関わり続けながら発展し、いまや(そしてつねに/すでに)危機的状況に陥っている more


身体化される知――パフォーマンス研究
高橋雄一郎
ISBN4-7967-0262-8
2005年4月
2300円
四六判上製212頁
身体芸術からミュージアムの展示、オリンピックに到る文化的な意味を産出するあらゆるパフォーマンスを対象に据え、社会との終わりなき対話を重ね、圧倒的な支配文化への介入を企てる行動的な知=パフォーマンス理論の紹介と実践
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電磁波は〈無害〉なのか――ケータイ化社会の言語政治学
菊池久一
ISBN4-7967-0265-2
2005年7月
2400円
四六判並製225頁
不可視の電磁波に覆いつくされ〈電磁波帝国〉化する私たちの生活空間。電磁波防護指針の合法性を根拠とする電磁波無害言説に抵抗すべく、アレント、ネグリ、コーネルに拠り新たな〈構成的権力〉の構築を模索する
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電子メディアを飼いならす
――
異文化を橋渡すフィールド研究の視座
飯田卓原和章
ISBN4-7967-0266-0
2005年9月
2500円
A5判並製280頁
古典的なドキュメンタリーや民族誌にひそむ虚構性に気づいたフィールド研究者たちは、氾濫する活字と、視聴者におもねる映像などによって、ますます現実と虚構の境界が崩壊しつつあるこの世界にあって、最低限のリアリティを取り戻そうと必死に困難な探求を続けている
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路上のエスノグラフィ
――
ちんどん屋からグラフィティまで
吉見俊哉北田暁大
ISBN978-4-7967-0277-5
2007年4月
2300円
四六判並製288頁
路上に生きる大道芸人、ちんどん屋、サウンド・デモ、グラフィティ・ライター。公共空間としての路上に対する管理と規制に抗う様々なパフォーマンスの輝きを再発見するユニークなフィールドワーク
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テレビジョン・クライシス
――
視聴率・デジタル化・公共圏
水島久光
ISBN978-4-7967-0282-9
2008年5月
2000円
四六判並製290頁
次々に起こるテレビを巡る事件、マスメディアの衰退を裏づける数々の調査結果。情報環境をリ・デザインする発想からこれらを読みなおした著者が、我々の手にメディアを取り戻すために提案する実践的な再生のシナリオ
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トヨティズムを生きる
――
名古屋発カルチュラル・スタディーズ
鶴本花織西山哲郎松宮朝
ISBN978-4-7967-0284-3
2008年9月
2000円
A5判並製204頁
「カイゼン」「ジャスト・イン・タイム」で世界を席巻する「トヨティズム」とはなにか。愛知県民の生活を編成・支配してきたトヨタ生産方式の実態を文化研究のフィールドから解明し、抵抗・共存の途を提示する。
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彼女たちの『Sex and the City』
――
海外ドラマ視聴のエスノグラフィ
河津孝宏

ISBN978-4-7967-0289-8
2009年5月
2300円
四六判並製275頁
多くの女性たちから絶大な支持を受け、映画版も制作された海外ドラマ『Sex and the City』。日本においてこの作品に深くのめりこんだ女性たちに焦点を当て、彼女たちの視聴経験と生活世界に迫るエスノグラフィ。
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フラット・カルチャー――現代日本の社会学
遠藤知巳

ISBN978-4-7967-0298-0
2010年10月
2800円
A5判並製419頁
社会全体を俯瞰する手軽な説明原理が蒸発した現代では、相互に浅く到達できる多様な営みが至るところで開かれる。「カフェ」「東京」「自動車」「ファミレス」「ライトノベル」「教育産業」「家族イメージ」「コンプライアンス」「ネット言論」「社会学」など41の文化形象を追いながら、フラットな時代の地平を問う。
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カルチュラル・スタディーズで読み解くアジア
岩崎稔陳光興・吉見俊哉

ISBN978-4-7967-0306-2
2011年7月
3000円
A5判並製317頁
沸騰するアジアにおいて、文化研究は何をめがけているのか。カルチュラル・タイフーンとインターアジア・カルチュラル・スタディーズの熱いコラボから生まれた理論・文化実践・政治批判の最前線を描き出す白熱の論集。
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〈広告制作者〉の歴史社会学
――
近代日本における個人と組織をめぐる揺らぎ
加島 卓

ISBN978-4-7967-0330-7
2014年2月
6000円
A5判上製493頁
芸術家でも企業人でもない〈広告制作者〉。その曖昧な職業理念の歴史を濱田増治、今泉武治、亀倉雄策、横尾忠則らを例にして精緻に分析。いかにして広告制作が専門的な知識や職業になったのかを探るメディアの社会学。
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耳を傾ける技術
レス・バック
 有元健
ISBN978-4-7967-0334-5
2014年7月
3200円
四六判上製377頁
グローバル化する世界の中で聞きとられずに消えていく様々な声。都市社会学、人種論、民族誌の視点から著者はロンドンにおける多文化 状況を鋭く分析し、「耳を傾ける技術としての社会学」を提唱する(解説/小笠原博毅)。more


ポピュラー音楽から問う――日本文化再考
東谷 護
編著
ISBN978-4-7967-0336-9
2014年10月
3000円
四六判上製295頁
流行り廃りの激しいポピュラー音楽の本質を歴史的な視点から改めて問い直す。外来音楽の受容と消費、グローバルとローカルの交錯する多様な音楽シーンの解明を通して日本の現代文化の再考を促す刺激的な論集。
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柳田国男の歴史社会学
――
続・読書空間の近代
佐藤健二

ISBN978-4-7967-0338-3
2015年2月
3800円
四六判上製413頁
生活の日常を読み解くことからつむぎ出された柳田国男の歴史研究は、戦後の人文・社会科学のなかで数多くの誤読にさらされてきた。著者は歴史社会学の視点から、その学知と方法の復権に挑む。テクストの意外な生態を精緻に押さえ、この思想家の実践に孕まれていた希望をさぐり、「複数の柳田国男」の可能性を提示するなかで「民俗学」の再生を展望する。
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現代社会と人間への問い
――
いかにして現在を流動化するのか?
内田隆三
編著
ISBN978-4-7967-0347-5
2015年11月
4600円
A5判並製474頁
社会科学や人文学、科学技術など多分野にわたる第一線の研究者が、それぞれに抱えるアクチュアルな問題を通して、現代社会とそこに生きる人々の現代性について先鋭な議論を展開。資本・科学・技術・都市・建築・階層・習俗・国家・政治・思想・宗教・戦争・言語など多岐に及ぶ事象の広がりのなかから、歴史の現在にかかわる入り組んだ知の星座系が浮かび上がる。
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●価格は税別 ●書名は品切、再版未定
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